2019年6月12日水曜日

PC関係の新情報(16コア「Ryzen 9 3950X」発表,第3世代「Ryzen」APU 発表,「RX 5700」シリーズ 詳細)(2019/06/12)



 最近風呂の中で寝落ちしてしまうことが多いです。

 疲れた状態で温まると眠くなるから仕方ないですよね。

 うーん,仕事は落ち着いてきたのですが,それでも疲れるものは疲れるのでしょう。

 まぁ毎日 3時間以上は通勤で拘束されますからね。

 引っ越し・・・したいんだけどなぁ・・・










AMD、16コアの「Ryzen 9 3950X」を9月に投入 -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1189507.html

AMDが16コアRyzen 9を含むZen 2の概要とアーキテクチャを発表 -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1189525.html



 先日の「COMPUTEX TAIPEI 2019」において,

PC関係の新情報(第3世代「Ryzen」発表,「Ryzen 9 3900X」12コア,全コア5.00GHz動作「Core i9-9900KS」)(2019/05/28) 
https://310satyo.blogspot.com/2019/05/20190528.html

PC関係の新情報(「Navi」こと「Radeon RX 5000」シリーズ発表,新「RDNA」アーキテクチャ,「PS5」(仮称)=「Zen 2」+「Navi」決定)(2019/05/29)
https://310satyo.blogspot.com/2019/05/20190529.html

 第3世代「Ryzen」や「Navi」についての発表がありました。

 その発表内容としては,順当に前世代から進化していることが伺えるものであり,個人的には満足できるものでした。


 そして,昨日の「E3(Electronic Entertainment Expo)2019」において,さらなる情報の開示がありました。


 まず,「Matisse」こと第3世代「Ryzen」について。

 先日の「COMPUTEX TAIPEI 2019」の中では

Ryzen 9 3900X・・・12コア24スレッド│3.80GHz/4.60GHz│L2 512KB×12/L3 64MB│DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$499│2019年7月7日
Ryzen 7 3800X・・・8コア16スレッド│3.90GHz/4.50GHz│L2 512KB×8/L3 32MB│DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$399│2019年7月7日
Ryzen 7 3700X・・・8コア16スレッド│3.60GHz/4.40GHz│L2 512KB×8/L3 32MB│DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 65W│$329│2019年7月7日
Ryzen 5 3600X・・・6コア12スレッド│3.80GHz/4.40GHz│L2 512KB×6/L3 32MB│DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 95W│$249│2019年7月7日
Ryzen 5 3600・・・6コア12スレッド│3.60GHz/4.20GHz│L2 512KB×6/L3 32MB│DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 65W│$199│2019年7月7日

 といった製品の発表がありました。


 このうち,発表時の最上位品が「Ryzen 9 3900X」の 12コア製品であり,16コアの製品が別にあるのではという予想がされていましたね。

 「Matisse」では CPUダイ×2+I/Oダイ×1 という構成になっており,一つの CPUダイで最大 8コアですので,16コア構成というのは可能なはずですから。

 しかし,当時は 12コアな「Ryzen 9 3900X」だったので,16コア以上は「Ryzen Threadripper」の領域にするのではという予想をしていました。


 ですが,今回の発表で「Ryzen 9 3950X」なるものが発表されたのです。

 なぜ「COMPUTEX TAIPEI 2019」のときに発表しなかったのかは不明ですが,ゲーム用CPUとして売りに出していくのであれば「E3 2019」で発表するべきだと判断したのでしょう。

 その「Ryzen 9 3950X」ですが,


Ryzen 9 3950X・・・16コア32スレッド│3.50GHz/4.70GHz│L2 512KB×16/L3 64MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$749│2019年9月


 ということで,「Ryzen 9 3900X」と比較するとベースクロックは下がっていますが,ブースト時は上昇していますね。

 コア数が増えた分,発熱や消費電力を考慮するとベースクロックが下がってしまうのは仕方ありませんが,この程度であれば気にするようなものではないかと。

 ブーストクロックについては,全コアではなく 1コアだけの場合となるでしょうけど,それでも上げてきましたね。

 これは,16コア構成にするのに選別品を用いているので,より電力効率に優れているからこそできたのでしょうか。

 また,TDPは「Ryzen 9 3900X」と変わらず 105Wのままですので,16コアでこれというのは凄いことだと思いますよ。

 その分,価格は $749 となりますので,初登場時の価格は 10万円前後になってくるかな。

 メインストリーム向けの製品と考えればかなり高価ですけど,スペックを見れば妥当と言えますかね。

 12コアな「Ryzen 9 3900X」が $499 であり,あちらが 7万円以下位で登場するでしょうから,その差は 3万円です。

 うーん,これはどっちにしようか悩ましいところですな。


 今回発表されたものとあわせますと,第3世代「Ryzen」では


Ryzen 9 3950X・・・16コア32スレッド│3.50GHz/4.70GHz│L2 512KB×16/L3 64MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$749│2019年9月
Ryzen 9 3900X・・・12コア24スレッド│3.80GHz/4.60GHz│L2 512KB×12/L3 64MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$499│2019年7月7日
Ryzen 7 3800X・・・8コア16スレッド│3.90GHz/4.50GHz│L2 512KB×8/L3 32MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 105W│$399│2019年7月7日
Ryzen 7 3700X・・・8コア16スレッド│3.60GHz/4.40GHz│L2 512KB×8/L3 32MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 65W│$329│2019年7月7日
Ryzen 5 3600X・・・6コア12スレッド│3.80GHz/4.40GHz│L2 512KB×6/L3 32MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 95W│$249│2019年第3四半期~
Ryzen 5 3600・・・6コア12スレッド│3.60GHz/4.20GHz│L2 512KB×6/L3 32MB│2ch DDR4-3200?│PCI-e 4.0 24レーン│TDP 65W│$199│2019年第3四半期~


 というラインナップになりますね。

 うーん,こうしてみると,一番お得そうなのは「Ryzen 9 3900X」になりますかね。

16コアCPUを749ドル、10TFLOPS GPUを499ドルで投入するAMDの価格戦略を解き明かす -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1189772.html

 こちらの記事中でも触れられていましたが,


より多くのCPUコアを動作させつつTDP(Thermal Design Power:熱設計消費電力)を105Wに押さえ込むには、各コアが低電圧で高周波数動作できなければならない。ばらつきがある半導体チップのなかから、そうした電圧に対する周波数の比率の高いダイを選別する必要がある。ちなみに、Threadripperも選別品だ。

そう考えると、12コアまでが選別せずに搭載できる上限、16コアでは選別が必要になるため、コストがかさむ、という状況の可能性が高い。 


 ということで,選別品を必要としない,6コア分がちゃんと動作すればそれで十分な製品の方は余計なコストがかからない。

 だからこそ安くできるというか,そこまで高価にしなくて済むということなのかもしれませんね。


 そして,第3世代「Ryzen」でこのようなラインナップになったとすると,第3世代「Ryzen Threadripper」がどうなるのかも気になるところです。

 今までの流れからすると,最下位コアは「Ryzen」シリーズの最上位コア数以上の数字となっていますので,どれを考慮すると 16コアからのスタートかな。

 そして,最上位モデルのコア数がどうなるのか。

 おそらく,ここは 32コアまでになるでしょうけど,こうしてコア数が大きく増加したことを考えると,更に上を目指すことも可能でしょう。

 ダイ構成がどうなるのか分かりませんが,48コアな製品とかは実現可能なのではないですかね。

 これがどうなるのかはまだ全然分かりませんが,「Matisse」の仕様からすると,大きく期待できそうですね。


 また,ひっそりと「Ryzen 5 3400G」と「Ryzen 3 3200G」の 2製品も発表がありました。

 こちらの製品は 7nmな「Matisse(Zen 2)」ではなく,12nmな「Picasso(Zen+)」がベースになっています。

 GPUも「Vega」になりますので,「Raven Ridge」の改良版的な製品になりますかね。

 もちろん,動作周波数は向上していますし,「Ryzen 5 3400G」にあってはソルダリング仕様になっています。

 この 2製品も 7月7日に発売開始となりますので,気になる方は要チェックですね。





7nmプロセスで2GHz近いクロックのGPU「Radeon RX 5700」のアーキテクチャ -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1189556.html

AMD、RDNA初の製品となるRadeon RX 5700シリーズ -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1189526.html


 「Radeon RX 5700」シリーズについても発表がありました。

 「COMPUTEX TAIPEI 2019」では「RTX 2070」対抗の製品であるという話でしたが,今回はより詳細な仕様について触れられています。


 まず,「Radeon RX 5700」シリーズからは,「GCN(Graphics Core Next)」から新設計となる「RDNA(Radeon DNA)」へとアーキテクチャが変更になりました。

 そのおかげで,「GCN」と比較しまして,クロックあたりの性能は 1.25倍に,消費電力あたりの性能は 1.5倍になっているということです。

 これは,7nmにシュリンクしただけでなく,設計を刷新したことによることが大きいようですが,詳しくはリンク先の内容を確認してください。

 私には,書いてある内容はなんとなく分かりますけど,噛み砕いて説明できるほど理解はできなかったので。


 そして,今回発表された製品としては,

RX 5700 XT・・・40 ComputeUnit│2,560 StreamProcessor│1,605MHz/1,755MHz/1,905MHz│GDDR6 8GB│14Gbps│256-bit│TDP 225W│$449│2019年7月7日
RX 5700・・・36 ComputeUnit│2,304 StreamProcessor│1,465MHz/1,625MHz/1,725MHz│GDDR6 8GB│14Gbps│256-bit│TDP 180W│$379│2019年7月7日

 の 2製品になります。


 厳密には,もう 1製品あるのですけど。


 まず,上の一覧にあるうち,動作クロックの欄に 3つのクロックが記載されていますが,それぞれ左から ベースクロック│ゲームクロック│ブーストクロック となっています。


 ベースクロックはご存知の通り定格周波数であり,ブーストクロックは余裕があるときに引き上げられる最大クロックとなります。

 その間にあるゲームクロックですが,こちらはある一定の温度内における最大クロックとなります。

 ベースクロックから始まり,余裕があればブーストクロックまで上昇しますが,チップが熱を持ち始めると排熱のためファンが回ると同時にクロックダウンしていきます。

 その際に,ある温度で安定するようですとクロックダウンはゲームクロックのところまでで止まるようになり,やはり排熱が厳しいようだとベースクロックまで下がる。

 このような動きをするようになるということです。

 頻繁にベースクロックとブーストクロックを行き来するのではなく,間にゲームクロックをはさむことで,動作クロックの急激な変動を抑えられるようになります。

 安定した描画,動作をさせるには,このような仕組みのほうが良さそうですね。


 そして,気になる性能については



 この表にありますとおり,「RX 5700 XT」は「RTX 2070」と同等から 2割上,「RX 5700」は「RTX 200」も同等から 2割上ということになっています。

 これは「WQHD(2,560×1,440)」解像度における結果になるようですから,より高解像度になると「PCI-E 4.0」への対応の有無から差は開いていきますかね。

 それでいて,それぞれの対抗製品よりも低い値段になっているということですから,ミドルレンジ帯におけるグラフィックカードのシェアに動きが出てきそうです。

 この性能差というのが本当であればですけど。

 まぁ大体同じくらいの性能と考えておけば良いかと思います。

 ちなみに,


RX 5700 XT Anniversary・・・40 ComputeUnit│2,560 StreamProcessor│1,680MHz/1,830MHz/1,980MHz│GDDR6 8GB│14Gbps│256-bit│TDP 235W│$***│?


 という記念モデルもあるようですが,こちらは通常モデルから動作クロックが向上していて,その分 TDPも少し高くなっています。

 どのような形で登場してくるのか分かりませんが,価格によってはこちらの製品を導入した方が良いかもしれませんね。



 そんな「RDNA」の採用により順当に性能向上した「RX 5700」シリーズですが,チップサイズに制約があるようです。

 というのも,7nmプロセスの製造コストは従来までのコスト上昇率から大きく跳ね上がるようです。


 「AMD」がこのように示していますが,確かに急激にと言っても良い上昇率ですね。

 これは極端な例かもしれませんが,コストが上昇してくる,歩留まりが悪くなってくるとなると,どのように製造していくかが重要ですよね。

 その対処法として,「AMD」はダイサイズを小さくして,歩留まりを上げることにしたのです。

 ダイサイズを小さくすれば,製造時の欠損被害にあうことが少なくなりますので,製品として利用できるものが増えますから。

 「RX 5700」シリーズでは 250平方mm位の大きさということで,「RTX 2070」の 445平方mmという数字と比較すると,その小ささが分かるかと。


 小さくした分性能面で不利となってしまいますが,その代わり動作クロックを上げることで対応することにしたと。

 この状況は,7nmプロセスでの製造が習熟,より安定して供給できるようになるまでは続いていくでしょうね,

 まぁ私としてはダイサイズよりも性能と冷却に問題がなければそれで十分なので,このことは気にしていません。

 そういう意味では,今回の「RX 5700」シリーズは十分良い製品だと思いますよ。



 また,

AMD、リアルタイムレイトレーシングを次世代RDNAでサポート -PCWatch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1189559.html


 今回の「RX 5700」シリーズでは,リアルタイムレイトレーシングに対応したハード部分は搭載しないとのことです。

 個人的には,レイトレーシング機能にあまり興味が無いので,その分コストがかかっていないのであれば,それで良しです。

 描写がより緻密にキレイになるのでしょうけど,それでまともに動作させられないのであれば意味がありません。

 次世代で対応させるとのことですが,「GTX 1600」シリーズのような製品も出してほしいところですね。


 その他に,「Windows 10」環境下における「Ryzen」製品のクロック上昇時間の問題についても改善がされるようです。

 「Windows 10 May 2019 Update(1903)」において,動作クロックの切替に 30msかかっていたものが,2ms程度まで向上したと。

 この短い時間ですとあまり影響がなさそうですが,ベンチマーク結果では性能向上が見受けられると。

 そのような影響があるのであれば,実ゲームでも多少の fps向上は期待できそうです。





 ということで,「E3 2019」における「AMD」の発表内容でした。

 今後に期待の持てる内容でしたね。

 製品の発売日は 7月7日ということなので,あと 1ヶ月の間は我慢するしかありません。

 どうしようかなぁ。

 安くなっている現行世代品を購入するのもアリだしなぁ。

 うーん,悩ましい!





 ではではノシ


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